CATEGORY:社長の視点

キャリアウィーバーな1日(週次ミーティング編)

キャリアウィーバーの1週間は、月曜10時の週次ミーティングから始まる。

正社員はもちろん、社長である僕、地域パートナーも全員参加だ。

週次ミーティングに関しては、ZOOMでのオンライン参加もOK。

フレックスタイムを導入しているが、この時間は原則参加である。

週明け1発目のミーティングは、いつもスタッフ全員が気怠そうな空気を纏ったまま始まる。

僕はそれを特に指摘したりはしない。
ミーティングが始まれば自然とスイッチが入っていくのを知っているからだ。

週次ミーティングの目的は「案件共有」である。

先週1週間で動いた案件の確認する。

まずは求職者の動向確認だ。

キャリアアドバイザー(CA)から、先週コンタクトを取った登録求職者との面談結果、進捗、所感、相談等が共有される。

それぞれの状況に対して、意見と質問が飛び交う。

「あの仕事が合うんじゃない?」
「絶対に譲れない条件は?」
「あの企業は提案してみた?」
「うちで預かってる企業以外も当たってみよう」
「こんな社風が合うかも」
「背中を押してあげよう」
「今はそっとしておいてあげよう」

などなど、求職者一人一人のことを考えながら「最適な提案」が出来るように皆で模索する。

その時に「この企業に合うのでは?」といった話が上がると、僕はすぐにスマホを抜いて企業へ連絡を取る。

「こんな方がいるんですが、採用テーブルに乗りますか?」
「紹介したい候補者がいるんですが、枠は空いていますか?」
「ぜひ、一度ご紹介したい候補者がいます」

閃きが生まれて気持ちが乗っているうちにボールを投げたいのだ。

人材紹介はタイミングが命である。

今日ある求人が明日あるとは限らない。
逆に、今日無かった求人が明日あるかもしれない。

だから今すぐに動かなければならない。

ちなみにこの時の僕は、映画「マネーボール」でブラッドピット演じるビリービーンが、電話一本で選手をトレードしまくるシーンを自分に重ねている。

電話一本でも「カッコよくスマートに」セルフイメージを作るのが僕のやり方だ。

この時点でスタッフのスイッチは完全に入り、ミーティングの熱量によって気怠さは完全に蒸発しきっている。

次に、企業の動向確認だ。

企業担当であるリクルーティングアドバイザー(RA)から、新規求人、急募求人、企業の状況が共有される。

今度は企業目線で、お互いにマッチしそうな登録求職者を全員で探す。

企業をイメージして
「あの人が社風に合いそう」
「条件だけ見るとあの人の希望に合う」
「あの人は合わないかも」

あらゆる角度から、どんな人が適しているかイメージを膨らませる。

意外と、求職者本人より第三者から見た方が新たな発見があるものだ。

ただ、そうはいっても簡単にはマッチングしない。

マッチングする人材がいるのであれば、そもそもこのミーティングのテーブルには上がってないのだ。

もちろんそんな事で諦める我々ではない。

登録求職者に合う人がいなければ、「探しに行く」のだ。

そこで、求職者スカウト担当の出番である。

企業の求める人材に関して、ペルソナを明確にしていく。

年齢、現在の仕事、趣味、所属コミュニティなどといった具体的な人物像を立てて「どこにアプローチすればいいか」といった仮説を立てる。

そして、ペルソナに合わせてSNSやチラシ、直接のスカウト活動といったアクションを決めてゆくのだ。

ここまでが、週次ミーティングで行う「最低限の案件共有」である。

ここまで細かくやるせいで、この時点で開始から40分〜45分は経っている。

世の中では「無駄な会議をやめよう」という風潮だが関係ない。

これは無駄な会議ではなく、キャリアウィーバーがキャリアウィーバーであるための会議なのだ。

一件一件に神経を使い、思考と哲学を巡らせるこの時間こそ、キャリアウィーバーが社会に対して本質的な仕事をする為に必要な時間なのである。

むしろ、ここまでをたった40分程度の時間でよく捌いているな。というのが正直なところだ。


さて、ここから週次ミーティングは終盤に入る。

ここまでは、「近々で動いている企業と求職者」の共有であることを忘れてはならない。

ここからは、「契約を頂いている全企業」と「登録している全求職者」を総ざらいするのだ。

預かったまま止まっている求人は無いか。
宿題を貰ったまま返せていない企業は無いか。
もしかしたら紹介できる求人は無いか。

連絡が途絶えたままになっている求職者はいないか。
返信を忘れている求職者はいないか。
もしかしたら紹介できる求職者はいないか。

企業と求職者を風化させないように、改めて全てに思いを馳せるのである。

ここでやっと案件共有の終わりである。

最後に、このミーティングで明確になったアクションを「それぞれがタスクとスケジュールに落とす」というところで週次ミーティングは終わる。

全体を通して約1時間の週次ミーティングである。

終わる頃には、全員の頭が一度フル回転している状態で1週間が始まる。

野球をしている時に言われた「ウォーミングアップの意味」が頭をよぎる。

「心拍数を上げること」
「筋肉を温めて解すこと」
「闘争心にスイッチを入れること」

あいにく、僕たちはスポーツチームではない。

でも、頭を使うことに関しては同じ事だ。

毎週の成果は、この週次ミーティングによるウォーミングアップにかかっていると思っている。

地方で人材紹介を成立させるのは簡単ではない。

なんとなくやっていては、なんにも起こらない。

火種の無いところに、火種を起こす。

マッチチングが有り得ないところに、架け橋を作る。

誰も想像できなかった可能性を引き出す。

その為に、たかが週次ミーティングにも全神経を使うのだ。

TO TOP