カーストの無い世界へ
人生を振り返る機会はたまにあるが、僕にとって最も楽しかった時期は小学生の時だ。
それは「悩みなんかなかったから」とか「毎日遊んでてよかったから」とかそういった理由からではない。
小学生なりに悩みもあったし、授業や勉強は嫌々やっていたし。
中学、高校、大学、会社、そして起業。
ライフステージの中で、小学生の頃が唯一「カテゴリ分けの無い世界」だったから楽しかったのだ。
スポーツが得意なアイツも、勉強ができるアイツも、ゲームが好きなアイツも、暗い性格のアイツも、面白いアイツも、オタクなアイツも、貧乏なアイツも、金持ちのアイツも…
それぞれの個性として、カテゴリ分け無く、誰とでも遊んでいた。
今思えば、そんな世界が僕にとっては楽しかった。
(個人的に好きとか嫌いとか、仲が良いとか悪いとかはあっても、それは個人的な相性だからここで言いたいこととは少し違う)
それが中学生になると、少しずつカテゴリ分けが始まる。
言い換えるなら、スクールカーストという類いの分類が始まる。
そして、高校生、大学生、社会人になるに連れて、同じカテゴリの人同士でしか連まなくなる。
更にカテゴリに対して、隠キャとか陽キャとか、イケてるグループとかイケてないグループとか、優劣まで付け始める始末だ。
言語化できたのは大人になってからだが、中学生辺りから野球以外の記憶があまり無いぐらい楽しく無かった。
今ならハッキリとその理由を言語化できる。
言語化できる今、僕はカテゴリ分けせずに人間関係を構築したいと心がけている。
僕が経営者だからといって、経営者ばかりと連むのは楽しくない。
キッズとも遊ぶし、学生とも遊ぶし、若手社会人とも遊ぶし、年寄りとも遊ぶし、ニートとも遊ぶ。
そして、全員まとめて皆でカーストのない時間を過ごしたい。
僕の世界に、職業や地位や収入で優劣を付ける人はいらない。
この歳になって、人生の原点に回帰している気がして楽しくなってきた。